QuickTimeという概念

マルチメディアといえば、90年代を席巻していたソフトが、QuickTimeである。

一般的には、動画再生ソフトの認識が強いと思われるが、このプログラムの最大の特徴は、文字、映像、音声だけでなく、様々なファイルを拡張機能を用いて、同時に扱えるという、画期的なソフトであった。

例えば、3次元の空間を表現するのも可能であったし、時には、パワーポイントの様なプレゼンも可能だったりと、使用する側は、捉えどころのない不思議な進化を遂げたように思える。

何でも出来るとは器用貧乏なファイルと捉えられ方をされる向きもあるが、時間だけは絶対であった。

動画再生ソフトとしては、一時はデファクトスタンダードとなっていたが、前述のような多機能ぶりが懸念されたのか、今では、見る影も無い。しかし、今、世間を席巻しているWebサービスは、タイムラインが主流となっている。QuickTimeの時間は絶対という考えは、形を変えて、現れているのかもしれない。