誰が殺した。現役世代


デジタル組織
ブリニョルフソンは、企業における情報システム投資の絶対額と、それら企業の業績を統計学的アプローチから分析した結果、情報システム投資を確実に業績に連動させてきた企業グループには、以下の7つの共通する特性があると結論付ける。これらの特性を有する企業を「デジタル組織」と命名した。以下に、その特徴を示す。
1、ワークフローが、アナログ(紙の書類)からデジタルに移行している。
2、意思決定が分散し、第一線に権限委譲されている。
3、オープンかつ水平のコミュニケーションが行なわれている。
4、人事評価システムに、適正なインセンティブが導入されている。
5、経営理念の実現や、企業文化の育成に投資している。
6、最高の人材を確保している。
7、確保した人材の育成・スキルアップに投資している。
PCやモバイルなどのハード面の普及は、日本でもかなりの所まで浸透している。しかし、組織のシステムや、人材面のソフト面はどうだろなのだろうか?

日本のジレンマ

残念ながら、これから上げるニュースを見る限り、非常に困難な状況と考えざる負えない。
  1. PISAテストにおける、日本のマルチメディアを使用することに対する抵抗感(http://kamimura0219.hatenablog.com/entry/2013/10/19/222613
  2. 日米のSI企業へのアンケート結果(News1st.jp - ニュースリリース -
  3. 経営陣のアンケート結果(マーケティングのデータ活用に関するアンケート調査:57.1%の企業でデータサイエンティストが不在 - TechTargetジャパン
総じて見れば、
  • 首脳陣の消極性、
  • 現役世代の後ろ向き具合
  • 次世代への期待は、望み薄。
という環境の中、
システム系エンジニア達の声は、
何処か虚しさを
感じずには
居られないだろうか?
 

Hotel Calfolnia.

言わずと知れたイーグルスの名曲、
この曲で描かれた世界観が、
リーマンショック以後のアメリカを表しているのでは、という記事ホテルカリフォルニアならぬホテルアベノミクス|金融業界の腐敗と罠(Dark Side)を見た。
この曲、当時のレコード会社の
華々しい商業主義に対する
皮肉を込めた曲とも言われており、
退廃的、刹那的な印象を持つ。
 
イメージとしては、
砂漠の中の無機質な砂埃と、
夕暮れ時の切ない情景。
男一人の孤独な旅路。
そんな中に幻のようなモーテル。
 
記事の中では、
金融界にとっては、
麻薬のような政策を、
歌の中に出てくる女性の台詞に擬え、
アメリカやそれ以外の国の
迷える様として捉えている。
 
そんな話を聞いた時、
成る程、自分自身の
今の状況に近いのでは?と
思わざる得ない。
 
大学で統計を学んだ時、
この学問は、他の学問よりも
面白いと感じながら、
社会人になってから
上司に訴えても、
「そんなもの、この会社では、
実現出来ない!」
「所詮、統計なんて
道具でしかない!」と窘められる。
 
その後は、幾つかの会社に
お世話になりながら、
迎えたミレニアムと干支一回り。
 
昨今聞くビッグデータや
データサイエンスという
言葉に踊りたくとも、
果たして企業という組織は、
これらを活かして行きたいのか、
いまだに、疑問を感じている。
 

変化を拒む、四つの大罪

組織の活動を促進し、
同じ利益を共有する組織の
ぶれない合意形成を目的とした、
それらを専門とする組織がある。
彼らの書いた
興味深いエントリーがあった。
 
昨今、日本でも、草の根的な
市民運動が盛んとなり、
ある程度の理解と行動が
芽生えているようだ。
 
一方で、利益を一としながらも、
目的が異なるステークホルダー達の
合意形成は、なかなか大変なようだ。
記事の中で、ファシリテーション
なかなか日本に根付かない原因を
四つのハードルとして例示している。
  1. お手本がない
  2. 恥ずかしい
  3. お呼びでない
  4. 場数を詰めない
日本の悪しき習慣とも
言える元凶を前に、
「統計がいいんだよ!」
「このフリーソフト、いいね〜!」
という言葉は、
跳ね返され続けるのか?
 
私には、
そんな、つまらぬ状況を
繰り返し続け、
自分の感性を担保に
地位と名誉と権威の確保を企てるのは、
後に手痛い遺恨を残すと、
述べておきたい。
 
次世代の子供達から、
充分な教育を受けられなかったと、
我ら現役世代を訴えられたら、
私たちは、どう返答するのだろうか?
 
今、増税だの、秘密保護法だのと
訴えるのは、そりゃ、結構だ。
 
しかし、次世代の彼等に、
生きる糧を教えなかった責務は、
必ず何処かで、ツケを払わされる。